取材協力:株式会社桑原モータース 取材:JOBIKE編集部
掲載日:2026/09/28
桑原モータースは昭和33年(1958年)にオートバイと自転車の車両、部品卸業として創業し、2004年からは小売業へ転身。現在ではホンダドリーム(山口県、広島県)とカワサキ プラザ(山口県)の計4店舗を運営する地域最大の二輪販売店グループだ。

桑原モータースが創業したのは昭和33年(1958年)でホンダが初代カブを発売した年だ。ホンダの車両や部品を中心に、山口県を代表する卸業として名を馳せてきた。優しい笑顔と物腰の柔らかい口調が印象的な桑原代表。
桑原代表:私で三代目となります。初代(祖父)、二代目(父)と、地元のバイクショップさんへ車両や部品を卸すことが仕事でした。そんな環境にありながら、息子の私にバイクを勧めるような父ではなかったので、高校時代に親には内緒でホンダ モンキーを購入したのです。しかし、即日バレました。今思えば当然ですよね。そのモンキーだって父がそのショップに卸した車両なのですから(笑)。
その後、関東の大学を卒業してホンダと関係も深かった部品製造メーカーへ就職したのですが、工場は単純作業の日々でしたので、若い自分は日に日にバイクを触りたい欲が強くなりまして、結局、勢いで勤務先近くにあった外車系のバイクショップへ転職してしまいました。
桑原代表:2001年にホンダは卸販売会社や二輪営業などの部門を統合して、ホンダモーターサイクルジャパン(HMJ)を設立したのですが、それを契機に桑原モータースは車両卸業の役目を終え、2004年にホンダドリーム山口として新たなスタートを切り、私も山口へ戻り入社しました。
ホンダドリーム店と言っても、当初は既存のホンダ契約店で引き続き大型車両なども購入できましたので、優位性があったわけではありません。部品卸業の猶予期間があり、並行していたとはいえ、最初の数年間は厳しい状況ではありました。
ホンダドリーム山口として着実に利益を上げられるようになり、ホンダドリーム広島中央、ホンダドリーム山口宇部、カワサキ プラザ山口と店舗を増やしてきました。
カワサキ プラザ山口に関しては、グループ店としてカワサキを扱うグリーンパワーUBEという店舗があり、その流れでオープンしたという経緯があります。
山口県に限らず、ホンダドリーム店とカワサキ プラザを運営することは稀なことではありますが、ホンダドリームとしての堅実な経営が、結果としてカワサキ プラザを託していただく流れになったことは間違いないと思います。
ホンダドリームで学ぶべきことは多く、また、カワサキ プラザでも学ぶべきことは本当に多い。実際にドリームとプラザの両店を経験しているスタッフもいますが、ある意味最強のスキルを手に入れることができていると思います。
桑原代表:自分で言うのもなんですが、バイクは好きで今もプライベートで10台以上を所有しています。思い出のある古い原付もあったりしますが、ホンダ、カワサキの新しいモデルが多いですね。特にCBR600RRは4台以上乗り継ぎましたし、CB1300もCB1000SF含めて3台乗り継ぎました。最近ではCRF250Mの楽しさにハマっています。峠道をヒラヒラと走るのが好きなんです。今は社内でモタードを流行らせようと画策しています(笑)

二輪卸業の家で生まれ育ち、立派なバイク好きとなった
桑原代表:新店舗の計画があるわけではありません。現在の体制を維持しつつ、重視しているのは「体験の提供」、いわゆる“コト消費”です。とりもなおさず、バイクというのは人生を豊かにしてくれるFUNな乗り物です。素晴らしい乗り物に出会い、ショップに出会い、そして経験をして、もっとバイク好きを増やしていく活動をしていきます。
私自身、サービスマンとして経験してきた中で感じていることは、今後何十年もバイクのメカニックという職業はなくならない、ということ。そして、修理後などにお客様から「ありがとう」と言っていただく言葉は心の芯まで届きます。短期間では厳しいですが、途中で諦めなければ凄い人になれます。営業職もメーカーの研修やニューモデルの試乗会など、他店では体験できない経験ができ、営業スキルはどんどん上がっていきます。
これらを深く理解する姿勢をお持ちの方とご縁があれば素晴らしいですね。
桑原モータースでは国家資格等の取得サポートや、各種手当の支給はもちろん、拡販支援金という用品や車両を購入する補助があり、また、社員同士で親睦を深める研修旅行やツーリングも実施。それらに加え、入社祝い金(入社6か月後に10万円支給)と、手厚い待遇となっている。

末長店長は入社12年目の35歳。友人の付き合いで訪問した際に募集を目にして転職を決めた
末長さん:前職は郵便局員でした。仕事はカブで走り、休日には大型バイクでツーリングという生活でした。友人の付き添いで訪れたホンダドリーム山口でしたが、店内にあった求人募集に目がいきました。前職の仕事も嫌いではありませんでしたが、接客のイメージが湧いたというか、バイクに囲まれての仕事が楽しそうだと直感したのです。何よりもホンダのドリーム店ですし、地元を出る気もなかったので、すぐに決めて飛び込んだ次第です。
入社12年で店長となったわけですが、どのような道を歩んできましたか?
末長さん:入社して数年後に店長候補募集がありましたので手を挙げました。店長になるには経験はもとより、各スタッフの目線に立てる器が必要と思い、整備士の資格(ガソリンエンジン整備士3級・2級・自動車検査員)も取得しています。またホンダ独自のHMSE(Honda Motorcycle Service Engineer)1級やホンダ保証判定員、AIS査定士、損害保険募集人なども取得しました。多少の勉強は必要ですが、バイクが好きであればあまり苦にはならないかと思います。何よりも取得を後押ししてもらえる職場環境はありがたいですね。
末長店長は、日頃どのようにバイクを楽しんでいますか?
末長さん:趣味の乗り物を扱う仕事ですから、自分自身が楽しまなければ嘘になります。自分もCBR600RRなどでサーキットからツーリングまで走ってきました。今はCB750ホーネットでお客様との1泊ツーリングも楽しんでいます。バイクに乗れば年代など関係ないですから、本当にバイク好きで良かったと感じています!
「山口バイクフェス」というイベントにも出展しており、日頃バイクに関わっていない人にも来場していただき、バイクを知ってもらうきっかけになるように頑張っています!
飯田さん:自動車組み立て工場で働いていましたが、やはりバイクの整備を仕事にしたいと思い、北九州の自動車整備学校へ入学しました。ホンダドリーム山口へは新卒で入社しています。
趣味はもちろんバイクで、CBR1000RRやCBR250RRを所有しており、HRC GROM Cupというホンダのグロムワンメイクレースに出場し、昨年は年間チャンピオンを獲得しました。今年は大分県のSPA直入サーキットで開催されているスーパーサンデーフェスタにCBR250RRで参戦中です。
レースに参戦することで、仕事に何かフィードバックすることはありますか?
飯田さん:レースは“曲がって、止まる”というバイクの基本が学べます。それは走行だけではなく、整備にも言えることです。お客様からお預かりした車両を確実に整備することの大切さに繋がっており、作業を終えて、お客様から『ありがとう』と言っていただける時は、やりがいを感じる瞬間です。
社員同士でツーリングへ行ったのだとか
飯田さん:グループ店社員の皆さんと北海道ツーリングに行きました。用品やパーツ購入に対する補助もありますので、ロングツーリング時に新製品を試して社員間で情報共有しています。

営業を担当する辻さんは福岡県出身の入社1年4カ月、24歳。前職は関西エリアのホンダドリーム店スタッフである
辻さん:私は美容学校を出て美容師となりましたが、縁あって、関西エリアにあるホンダドリームの営業職に就きました。私自身、バイクが好きなのはもちろんですが、バイク好きなお客様への接客がとても楽しくて、自分に合っているように感じます。
地元に近い場所へ引っ越すにあたり職を探したのですが、たまたまホンダドリーム山口の募集を見つけて応募したという経緯です。
ホンダドリーム山口は関西で勤めていたドリーム店と違い、敷地や建物が大きく、お客様駐車場が広く、在庫車も多数あるので、気分的にもゆったりと仕事に打ち込める環境だと感じています。
入社して1年4カ月の間に特別な経験をされたとか?
辻さん:研修旅行でヘルメットメーカーの工場見学に行きました。通常目にすることのない風洞実験の様子など、貴重な体験をさせてもらいました。
その他にも、モビリティリゾートもてぎの本コースでニューモデルの試乗をすることができました。これはホンダドリーム店スタッフの特権なのかと思いますし、これらの経験は、実際にお客様とのご商談時に役立っています。
今後、どのようなスタッフになっていきたいと感じていますか?
辻さん:アイスブレイクでは楽しく会話し、そして車両や用品に対して深い知識を持ち、ホンダドリームのコンシェルジュになれる様に努力していきたいと思っています。

正に ”歴史は続く" 桑原モータース
JOBIKE編集部より
ホンダのカブが生まれた年に創業した桑原モータース。
歴史ある卸業からのホンダドリーム運営というと、少々硬い企業イメージを持たれる方もいるかと思うが、桑原モータースのホンダドリーム山口は若い力でグイグイ進んでいる印象であった。
バイクという乗り物を好きになり、仕事にしたからには、バイクの素晴らしさを広めていきたい!という気迫すら感じたのだ。
その気持ちにしっかりと応えるように、桑原モータースでは働きやすい環境を作るべくフルサポートを行っていた。
そして、モノ(製品)を売るばかりではなく、コト(体験)を提供できる企業でありたいという思想は、思っていても容易に実行できるものではない。
特に、地方都市において安定した経営基盤の下でバイクの仕事に打ち込める事は稀であると断言できる。
山口県、広島県とその近県で活躍の場を探している人は、桑原モータースを選択の候補に入れてみるのはいかがだろうか!
JOBIKE編集部より
株式会社桑原モータース
〒745-0845
山口県周南市河東町9-10
電話:0834-31-5005
営業時間: 10:00〜18:30
定休日 : 毎週水曜日・第2・4火曜日
HP : https://www.kuwahara-m.jp/hondadreamyamaguchi/