取材協力:アンフィニグループ 取材:沼尾宏明
掲載日:2026/05/15
ヤマハのスポーツバイク専門店であるYSP(ヤマハモーターサイクルスポーツプラザ)は、ヤマハを熟知した高度なスタッフが接客から整備まで行うプロショップ。アンフィニスポーツは1989年に千住店で創業し、現在は関東圏と福島の4都県にYSPを6店舗展開。2024年8月には、『トライアンフ郡山』『アプリリア/モトグッチ/ベスパ つくば』をオープンし、計8店舗でバイクユーザーにサービスを提供している。今回はアンフィニグループの多彩なスタッフにインタビューし、働く環境について重点的に話を伺った。
2000年に未経験で入社し、現在は代表取締役社長を務める小田林和彦さん。49歳の若さでグループを牽引するリーダーシップと、柔らかい物腰が魅力的な小田林さんにグループの歴史と特徴を伺った。
小田林代表:1989年、千住の地でヤマハスポーツモデルを中心に手掛けるバイクショップとしてアンフィニスポーツが創業。その後1998年にYSP千住としてリニューアルオープンし、これがアンフィニグループ初のYSP店となりました。私はこの頃に入社しています。以後、数年ごとに店舗を増やし、近年では2019年にYSP京葉、2020年にYSP福島がアンフィニグループに加わり、これで1都3県、合計6店舗のYSPを運営することになりました。 2024年8月には『トライアンフ郡山』『アプリリア/モトグッチ/ベスパ つくば』をオープンし、これまで培ってきた経験を活かしながら、さらに幅広いお客様に喜んでいただけるよう取り組んでいます。
小田林代表:グループの特徴として、創業当初からメカニック(整備士)とセールスマン(営業)を区別せず、『営業・技術』として一人のスタッフが両方を兼ねるというスタイルで営業しています。整備士としてバイクを理解することでお客様への深い提案やフォローが生まれ、それがお客様との良い関係性を育むと考えています。 ご入社時には、営業あるいは整備のご希望を持っていただいて問題ありませんが、入社後には営業志望の方にもいずれは整備士の資格を取得してほしいと考えていますし、整備士志望の方にもお客様と接する機会を作り、営業ノウハウも高めてもらいたいと考えています。 営業と整備の両立と聞くと、少しハードルが高いように感じるかもしれませんが、弊社の多くのスタッフは未経験からのスタートです。キャリアの有無を問わず、入社後は3ヶ月ほど研修を受けていただき、電話の受け答えや商談の仕方、バイクをトラックに積む方法など、あらゆる場面でしっかりサポートしますので、安心して経験を積んでいってください。
小田林代表:私たちは、お客様に質の高いサービスを提供するために『社員第一』を掲げて運営をしており、残業もほとんどありません。スタッフの待遇を充実させ、心身ともに健やかに業務に励んでもらえるよう、今後も働き方をアップデートしていこうと考えています。 昨年10月から完全週休2日制に移行し、時期指定の有給休暇5日と合わせて年間110日の休日を実現しています。お盆や年末は休みをつなげて6連休とするなど、なるべく連休になるよう設定し、店長自ら有給休暇を消化して有給が取りやすい雰囲気作りを目指しています。
また、複数店舗を展開していますが、スタッフからの要望がない限り店舗間での異動や転勤はありません。転勤の心配をすることなく、じっくりと希望のショップで実力を発揮していただきたいと考えています。
小田林代表: 現在のスタッフは約半数が未経験で入社し、成長しています。実は私も、入社時はバイク販売店の経験は全くありませんでした。入社後にセールスとして働きながら、整備の経験を積み資格を取得したのですが、セールスとしての売上向上やお客様との信頼関係の構築など、今となってはどちらもできるようになって本当に良かったと思っています。 整備士の資格を持っている方や他店でメカニックの経験がある方も、当社にご入社されたあとに営業技術を身につけていただきます。私自身の経験も踏まえて社内の制度にフィードバックしているので、安心してアンフィニグループの門を叩いてください。
小田林代表:アンフィニグループではお客様と個人的な付き合いをする機会がよくあります。一緒にツーリングしたり、飲みに行ったり、お客様と少し友達付き合いに近い感覚があるので、『人と人のつながりを大事にできる方』が向いていると思います。毎年9月にスポーツランドSUGOで開催している走行会も人気です。準備など大変なこともありますが、こうしたイベント時にはいちバイク好きとしてスタッフ自身も存分に楽しんでほしいと思っています。楽しさを共有して、さらに盛り上げることができる方と出会いたいですね。

18年以上YSP千住などの店長を務める榊原さん(48歳)。 お客様と共にバイクを満喫しながら、おもてなしの精神で臨んでいる。
榊原さん:25歳頃までシステムエンジニアをしていましたが、趣味のバイクを仕事にしたいと思い入社しました。全くの未経験でしたが入社後に勉強し、2007年からは千住店の店長を任せてもらえるようになりました。仕事ができるようになったから店長になったというよりは、「店長」という肩書きを与えて私をもっと成長させようとしてくれた、会社側の思惑もあったと思います。その期待に応えるべく、日々の業務に向き合ってきました。
榊原さん: 職場環境に関しては、私が入社してからどんどん働きやすく変化しました。数年前までは第1第3火曜が休みだったのですが、今は月火が定休日になりました。子どもが春休みや夏休みの時は平日に家族で出かけられますし、有給休暇も取りやすいのでしっかり休めます。昔を思い出して「こんなに休んでいいんだっけ?」と思う時もありますが、仕事と家庭を両立させていく今の世の中の流れにも合っていると思います。
榊原さん:この業界での仕事は、自分でバイクを楽しみつつ、それをお客さんに伝えられるとてもいい仕事です。未経験の人も勉強しながら、ぜひやってみてほしいです。一般的なバイク販売店は整備とセールスの役割が分担されていますが、アンフィニグループではどちらも兼任します。他のバイクショップでの勤務経験を活かしていただけるところもありますし、未経験の方でもしっかりステップアップできる環境があります。即戦力の人も、これから育っていく人も、バイクが好きでお客様と話すのが好きな方であれば、ぜひご応募ください。

高校卒業後に未経験で入社し、YSP千住店のスタッフとして3年目を迎えた竹部太亮さん(21歳)。社会人としての話し方や働く姿勢を身につけ、大きく成長している。
竹部さん:祖父が車やバイク好きだった影響もあり、高校3年時の就職活動でバイク関連の仕事を探していました。免許もバイクも社会人経験もなかったため苦戦していたところ、アンフィニグループの求人を見つけました。『ここがダメだったら諦めよう』という思いで熱意をぶつけたところ、入社が決まりました。
竹部さん:私の場合、『働く』ということ自体が未経験だったので、ハードなことや日々学ぶことも多いです。でも、自分の好きなことに携わる毎日がとにかく楽しくて、少しずつできることが多くなり、達成感が年々増しています。 今春で入社3年目となり、働きながら大型二輪免許や3級整備士の資格を取得しました。最近はタイヤ交換など整備できる範囲が広がり、さらにお見積もり作成からご成約に至ったこともあります。ご契約をいただいた時は今までにないほどのやりがいを感じましたね。プライベートでは一人暮らしも始め、両親も安心してくれています。

YSP船橋に勤務する内山大来(ひろき)さんは、2024年9月に入社した24歳。JOBIKEを見て異業種から未経験で転職し、「整備士という一生の仕事を見つけられました」と話してくれた。
内山さん: 2024年3月に専門学校を卒業し、IT企業に就職しました。しかし、同時期に免許を取得してバイクにのめり込み、『自分が本当に面白いと思うものに携わっていきたい』と転職を決意しました。 以前からYSP船橋の存在は知っていましたが、アンフィニグループは休みや待遇などの環境作りを積極的に行っているのが印象的で、面接でも社長との距離が近く、意見を伝えやすそうな雰囲気だったことが応募の決め手になりました。
内山さん: 入社前はバイクショップに対して少し堅いイメージがあり不安でしたが、実際はスタッフ間の距離が近く、気軽に相談できる環境でした。入社当初は先輩についてもらいながら日常点検などを担当し、徐々にステップアップすることができ、未経験でも先輩が一緒についてくれるので安心でした。経験が浅いからこそ、難しい作業も自ら率先して行い、不明点を先輩に教わるようにしています。チャレンジ精神を大事にしつつ、お客様の命がかかっている仕事なので、一つひとつ丁寧な作業を心がけています。
内山さん:現在は、営業と整備の割合は1:1で、どちらも担当しています。自分が販売したバイクをその後もメンテナンスし、乗り終えるまで担当する。お客様との関係が『売って終わり』ではないのは、弊社ならではの特色であり、大きなやりがいでもあります。
入社時点で環境には恵まれていると感じていたのですが、今は完全週休2日制になり、当時よりも休みが増えました。給与に関してもノルマはなく、頑張った分だけインセンティブがいただけるのでとても満足しています。今後は2級整備士の資格を取得し、高い技術でお客様に最適な提案ができるようになりたいです。この業界での仕事は未経験で飛び込みましたが、良い会社に巡り合え、整備士という一生の仕事を見つけられたと思っています。

2023年に入社された中村道貴さん(33歳)は、MFJ全日本トライアル国際A級ライセンスをお持ち。選手として活躍されつつ、2025年の3月にはYSP京葉の店長に就任、全日本トライアル選手権への参戦と店長業を両立させながら、日々業務に励まれている。
トライアルの選手とYSP京葉の店長という、ふたつの顔をお持ちの中村さん。グループ内でも異色の経歴をお持ちの中村さんに、ご入社の経緯や現在の働き方について伺った。
中村さん: 関東の自動車大学校を卒業し、車やトラックの整備士として働きながら選手として活動を行っていました。そうした生活を続けるなか、YSP京葉を運営する有限会社大月ヤマハの大月信和さん(前代表 享年79歳)に声をかけてもらったことがきっかけで、2023年9月にYSP京葉に入社しました。大月さんはご自身がレーサーだったことや長年レースチームを率いてきたこともあってか、働きながら活動ができるよう、働き方の調整やサポートをしてくれました。現代表の小田林さんや下脇会長も入社前から変わらず支援、応援をしてくれており、恵まれた環境で仕事ができることに感謝しています。
中村さん:入社後はメカニックを主軸としてひたすら整備に打ち込みながら、接客も行っています。アンフィニグループは整備も接客もどちらも行うという方針なので、お客様と話すことが好きな私にはとても良い環境です。私は特にサスペンションのセッティングが得意なのですが、お客様から技術的なアドバイスを求められた際はレース活動から得た経験をフィードバックしつつ、これまで以上にバイクを楽しんでほしい、欲を言えばどんどんオフ車好きになってもらいたいという思いを持ってコミュニケーションを取っています。
中村さん:具体的には、休日の振替えを積極的に活用することで、店長業とレース活動を両立しています。
レーサーとしての活動は、練習やレースへの参加、イベントやスクールへの出席やお手伝いなど、主に土日に行うことがほとんどです。ところが、バイクショップにとってはお客様の来店が最も多い重要な曜日。YSP京葉に入社する前は、バイクショップでの仕事とレース活動の両立はなかなか難しいと思っていたのですが、上記のような働き方をヨシとしてくれ、両立が実現しています。
グループ内で頻繁に発生している働き方ではないですが、従業員それぞれに合わせた働き方を模索し整えてくれること、従業員側からの提案も真摯に受け止めてくれる社風など、アンフィニグループならではの魅力のひとつだと感じています。
中村さん:業界未経験の方でも成長できる環境が整っていることはもちろん、私のようにレース活動とバイクショップ勤務を両立したいと考えている方にも良い環境だと思います。私のような特例を許してくれる懐の深さも、あなたの「難しいかも」という先入観を打ち消してくれるかもしれません。走行会やイベントも多いグループなので、とにかくバイクが大好き!という方なら、きっと楽しんで仕事に打ち込めると思います。
また、ロード、オフ、エンデューロなど、ライセンスを取得して本格的に活動をされている方は、ジャンルを問わず経験を活かしていけると思いますので、働き方を含めぜひ相談してみてください!
JOBIKE編集部より
「ずっといたいと思える会社にすることが、質の高いサービスに繋がる」という言葉が印象的だった小田林代表。今回の募集背景は「1店舗あたりの人員を増やし、さらなる効率化と働きやすさを目指すため」とのことで、完全週休2日制など既にバイクショップとしては十分に働きやすい環境になっていると感じたが、さらなる働きやすさを目指し、顧客サービスの質も向上させようとしている。
アンフィニグループは、未経験の方を積極的に採用しているのも特色だ。スタッフインタビューに登場した竹部さんは高卒で全くの未経験からスタート。榊原店長や内山さんも異業種からの転職で活躍している。代表ご自身を含め多くのスタッフが未経験からスタートしているが、その背景には手厚いサポートと資格取得支援、働きやすい環境の整備がある。複数ブランドの正規ディーラーを多数展開する老舗という安心感、スタッフ同士の親密な距離感、そして従業員が働きやすい環境を常に追求している姿勢を含め、「バイクを仕事にしたい」という情熱さえあれば、飛び込む価値がある企業だろう。
JOBIKE編集部より