取材協力:株式会社マイテック 取材:小川勤 / 写真:長谷川徹
掲載日:2025/07/11
2020年にロイヤルエンフィールド東京ウエスト(東京都八王子市)を、2024年にロイヤルエンフィールド東京セントラル(東京都杉並区)をオープンした株式会社マイテック。
グループとしては3年連続で日本一ロイヤルエンフィールドを販売している。2024年度はアパレルおよびGMA(純正オプションパーツ)の販売でも日本一となり、3冠を獲得した。そんな同グループがセールススタッフとサービススタッフを募集中だ。
ロイヤルエンフィールドは1901年から続くイギリス発祥のメーカーで、現在はインドのモーターサイクルブランド。2024年度は年間100万台の生産でも話題となった巨大メーカーだ。現在、日本でも急成長を遂げており、日本での輸入車新規登録台数を見ることのできるJAIAで確認すると、2023年は1162台を販売。2024年は1599台、2025年は6月時点で前年の150%の販売台数で推移。まだまだ日本では展開が始まったばかりのブランドではあるものの、プロダクトの完成度は高く、トラブルが少ないのも魅力だ。
ユーザーにはベテランもいるが、比較的キャリアの浅い方や若い方、女性ライダー、リターンライダーなど幅ひろい客層が集うことも大きな特徴。そのため、同店ではバイクを販売するだけでなく、バイクを楽しんでもらうための施策としてツーリングイベントなども開催している。
3年連続販売日本一の秘訣を、尋ねてみると「メーカーが言っていることを実践する」ことだそう。それは両店舗に試乗車を全車種用意すること、併売じゃないことなどなどで、さらにスタッフ全員の共通事項として、『ブランドを好きになって、メーカーを疑わないこと』だという。
「ロイヤルエンフィールドのディーラーで働くことの安心感、長く働ける環境づくりを意識しています。ロイヤルエンフィールドはメーカー自体が、日本へのリスペクトの強いメーカーです。インド本国のスタッフも何度も当店に足を運んでくれて、我々の意見を通して改善に努めてくれます。そして改善までのスピードが早いことも特徴です。インドのスタッフと日本ディーラーとのWEBミーティングもあり、こういった機会があるのも良いですね。
実は2024年に東京セントラルをオープンしたことで、販売エリアが近いという事もあり東京ウエストの売り上げが落ちると思っていたのですが、実際は落ちませんでした。これはエリアごとのユーザーが増えているという証明だと思います。今後も店舗を増やす必要やチャンスがあれば、挑戦していきたいですね。ロイヤルエンフィールドを取り扱い始めた頃は4機種しかなかったのですが、現在は10機種以上を展開。今後も続々とニューモデルが登場していきます。
ちょうど当店で新車販売をして3年が経過する時期ですし、車検も増えてきます。今後は車検と販売を両立していかなければなりません。現在スタッフは2店舗で8名いますが、まだまだ思い描くようなディーラーとしての業務・販売やお客様への対応など受け身の体制になってしまっているので、セールス&サービスのスタッフを募集します。
例えばSNSやWEB、イベントで情報を発信することで、こちらからお客様にアプローチすることも必要だと思っています。動画でのPRも面白いかもしれません。
また、スタッフは家賃補助やパーツ&バイクの割引もあり、ピットは自由に使えます。バイクを乗り続けたい方には良い環境です。スタッフの外部講習、マナー講習なども今後は考えていきたいですね」と代表の道岡さん。
ちなみにマイテックではほとんど残業がないとのこと。きちんと定時で仕事を終わらせることで効率が上がったのだという。
マイテックは、2020年にロイヤルエンフィールド東京ウエストを、2024年にロイヤルエンフィールド東京セントラルをオープン。組織力を上げ、様々な賞を獲得している。
ロイヤルエンフィールド東京ウエスト店長の木村勇気さんは、サービスとセールスを兼任。ディーラーオープン時からのスタッフで、販売数日本一を牽引するスタッフである。
「自分がこんなにロイヤルエンフィールドを好きになるとは思っていませんでした。今ではお客さんにも『木村さん、好きだねぇ』と言われます。忙しいですが、日本一という結果が嬉しいですね。ロイヤルエンフィールド東京ウエスト&東京セントラルがNO.1であるために、妥協したくないし、お客様の求めることを日々続けていきます。
お客様に優しく接し、相談に乗る。これを基本とし、『不安だから一緒に走りたい』という要望があったのでツーリングイベントを始め、『ライディングが不安』という要望にはライディングスクールを開催したりしてきました。
ディーラーを始めた当初は、今の状況を想像していませんでした。ただ僕自身もロイヤルエンフィールドのオーナーになったり、研修でインドに行ったりしたことでどんどん好きになっていきました。今は車両を売るだけでなく、幸せを売っています(笑)。ロイヤルエンフィールド全車が持つ共通の世界観や楽しさをお客様と共有し、幸せになっていただきたいです」
「仕事の後に『自分のバイクを触りたい』という方が来てくれたらいくらでも付き合うし、色々なことを伝えられると思います」と木村さん。木村さんは、月に1度ほどのペースで行なっているRIDEというツーリングイベントも担当。
「今後はロイヤルエンフィールド東京ウエスト&東京セントラルのブランドを向上させていきたいですね。5年後、10年後の目標としては輸入車メーカーの中で、販売台数1位になりたいです。ショップのブランディングはもちろんですが、ロイヤルエンフィールドのブランド力も向上させたい。そう思うくらいロイヤルエンフィールドが好きです。
さらにロイヤルエンフィールドが面白いなと思うのは、サービスはメーカーの用意する映像を見ながら勉強できるところです。しっかりした内容で、分厚いサービスマニュアルを読んで…ということはありません。もちろん経験者の方が来てくれるとありがたいですが、未経験の方でも大丈夫です。
新車のエンジンは349、648、452ccの3種類なので、メンテナンスも覚えやすいです。整備性もよく、部品供給も早いです。『壊れないの?』という話もよく聞かれますが、壊れません。トラブルが多かったらこんなに好きになっていないです。本当に良いバイクだからお客様に勧めやすいのです。また売った車両がメンテナンスなどに帰って来てくれるようにお客様との関係を築くことも心がけています。関係を築けば、サービスの営業もしやすくなりますから。サービスは比較的同じ作業を何度もするため、時間を読みやすいメリットもあります。
新しくスタッフとして来られる方が、バイク好きだと嬉しいですね。当店はディーラーですが、設備が充実しています。塗装、溶接、旋盤、シャシーダイナモがあるディーラーは少ないです。実は僕は他のバイクショップで4年ほど働いていたのですが、ロイヤルエンフィールド東京ウエストに来て、初めて知ることがたくさんありました。セールスもサービスも確実に高みにいけるショップです」と木村さんは語る。
ロイヤルエンフィールド東京ウエストの面々。左から田代さん、木村さん、坂本さん、徳広さん。
ロイヤルエンフィールド東京ウエストのセールスを担当する田代章夫さんは、2024年3月に入社。ハローワークから事務職希望で応募するが、面接に来て初めてバイクショップだったことを知ったのだという…。
「心配でしたが、丁寧に一から教えてもらっています。事務職希望で応募しましたが、木村さんに丁寧に教えていただきながらセールスの仕事もしています。当店は、気さくでアットホーム。現在54歳、最年長ですが、道岡社長は年齢よりも人柄を見てくれるので感謝しています(笑)。未経験で入社しましたが、やっぱりバイクが売れると嬉しいですね。
色々な世代、色々な業界の方がお客様で来られるので、様々な話ができるのも楽しいです。車両を売る、というよりはお客様が車両を買いたい気持ちになっていただくことを意識しています。昔、趣味でディーラー巡りをしていたこともあり、自分が気持ちいいと感じたお店の対応を意識しています。
当店は、試乗車が全車あるのも強みで、やはり乗っていただくと良さが伝わります。体感して気に入っていただくのが一番の説得力なんです。
弊社の求人に少しでも興味があったら応募してみていただきたいです。バイクと同じです。そのバイクの魅力はスペックだけ見ていてもわかりません。試乗すればすぐによさが分かります。会社も同じで、会社概要だけじゃ伝わらないと思います。当店のこの雰囲気を知ってほしいですね。自分もそうでしたから」と田代さん。
セールス&事務職も担当する田代さん。紙で処理を進めている経理のデジタル化など、様々な新しいことにも挑戦している。
2023年8月にJOBIKEの求人からロイヤルエンフィールド東京ウエストに入社し、2024年3月からロイヤルエンフィールド東京セントラルの店長に就任した27歳の伊藤光騎さん。前職は飲食業だったが、未経験でバイクの世界に飛び込んだ。ロイヤルエンフィールド東京セントラルのオープン時に話をした伊藤さんは不安の塊だったが、現在は自信に満ちていた。
「やるしかないからやりましたが、当初は不安しかなかったです(笑)。模索の連続で、木村さん、道岡社長に助けてもらいなんとか結果も残せました。ディーラーカンファレンスでも表彰してもらい、嬉しかったですね。
大好きなバイクの中で働ける悦びは格別です。僕はセールスですが、自分のブリット350を整備したり、整備を教わる環境もあります。バイクの取り回しや扱い方も上手くなった実感もあります。
将来のビジョンとしては、これからも丁寧な接客を心がけ、日本一であり続けたいと思っています。また、マイテックという会社をさらに大きくしていきたいですね。まだまだメーカー自体も日本に本格参入して日が浅いので、もっとブランディングに力を入れていきたいです。
そのためにもロイヤルエンフィールドの歴史や文化を学びます。ネオクラシックなデザインを持ちつつも中身は最新。良いフレームに良いエンジンを搭載する物づくりは本当に魅力的です」
店長就任直後にも関わらず、ビジネス面での結果も出す伊藤さん。
ロイヤルエンフィールドの世界観をわかりやすく伝えてくれる店内。お手洗いは男女別になっている。
「昨年研修でインドに行ったのですが、色々な意味で衝撃を受けました。ゴアのイベントやチェンナイの工場を見学しました。イベントは自由な雰囲気で、工場は綺麗でシステマチック。過酷な環境でテストしていることも知ることができ、信頼感が増しました。ロイヤルエンフィールドがどんどん好きになっていますし、インドという国や文化も好きになっています。
時間があれば求人応募の前にショップを見に来ていただけると、雰囲気がよりわかりやすいと思います!日本で唯一ブランドイメージを大切にしたロイヤルエンフィールドの専売店ですから、まずは世界観を見ていただきたいですね。
困った時は先輩たちから適切なアドバイスをもらえる環境なので、自身の成長を確実に感じることもできます。僕自身もまだまだ成長途中ですが、ぜひ一緒にがんばりましょう」と伊藤さん。
清水楓雅さんは、高校時代の友人がロイヤルエンフィールド東京ウエストに勤務していて、その紹介で2024年2月に入社。2025年6月からは東京セントラルのサービス&セールスとして勤務している21歳だ。
「メカニックの視点で見ると、ロイヤルエンフィールドのバイクはトラブルも少なく、構造がシンプル。サービスの作業としては習慣的にできることも多く、時間が読みやすく、ペースも上げやすいですね。エンジンは現行で3種類、少し古いブリット500などもたまに整備します。
ロイヤルエンフィールドはとても元気なメーカーです。そんなメーカーを普及させるために、バイク好きの方にスタッフとして来ていただきたいです。また、SNSやブログなどを使うことで、もっとロイヤルエンフィールドをお客様にアプローチできると良いかもしれません。文章力があって、専門的な話をわかりやすく伝えられたらさらに強くなれると思います。
先輩方に聞いてわからないことはありません。学べる環境があり、なかなかできない経験ができます。サービスに関して道岡社長に質問をすると、答えを教えてくれるのでなく、答えの出し方を教えてくれます。答えの出し方がわかってくると、他にトラブルが出た時も自分で答えを出せるようになるんです。確実にスキルが上がっている実感を得ることができ、入社してよかったです。今後はカスタムにも挑戦したいし、インドにも行ってみたい。モトヒマラヤ、いいですよね!」と清水さん。
21歳の清水さん。サービスとセールスを兼任する。
ロイヤルエンフィールド東京セントラルの面々。左から山田さん、伊藤さん、清水さん。セールスの山田さんは、バイクには乗らないがロイヤルエンフィールド愛が強く、常に最新情報を把握。それを自身にインプットして、お客様に言語化してアウトプットするセールスを実施する。
ロイヤルエンフィールドファンならとても居心地の良い店内。その魅力を伝える映像が流れ、書籍も揃う。
JOBIKE編集部より
ロイヤルエンフィールド東京ウエストの木村店長は29歳、ロイヤルエンフィールド東京セントラルの伊藤店長は27歳。若い2人が切磋琢磨し、ロイヤルエンフィールドを販売し、ブランディングしていく姿はとても明るい未来を想像させてくれる。
僕は彼らに年に何回か会う機会があるが、会う度に成長を感じるし、バイクやロイヤルエンフィールドへの愛情が強くなっていることを常に実感する。また、その時代や時流に合わせていくアジャスト速度も早い。例えば今回、東京セントラルにいくと車両の展示方法が変わっていた。それは以前にも増してショップ内のポジティブな気運が強くなっていることを感じさせてくれた。
また、印象的だったのは組織力も強化されているところ。様々な世代が団結し、日本一という明確な目標に向かい、それを達成するために何をすべきかを考え、形にしていっているのだ。
マイテックではすでに様々な展望を描いているようだし、ロイヤルエンフィールドだけでなくバイク業界を力強く牽引する存在としてマイテックグループに注目し続けたい。
JOBIKE編集部より
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