取材協力:有限会社オートショップトミザワ 取材:小松男
掲載日:2024/04/26
1967年の創業から60年近くの間、千葉県を中心に多くのライダーのバイクライフを支えてきた『オートショップトミザワ』。
その名は全国区に知れ渡っているほどの名店であり、現在は『オートショップトミザワ』『カワサキプラザ千葉中央』『YSP千葉中央』の3店でグループを形成する関東屈指のビッグブランドである。
「働きやすい職場がないとバイク業界はよくならない」という思いを基に常日頃から 給与/休日 の充実を進める同グループで、営業とメカニックを募集する。
千葉県千葉市にある老舗バイクショップ『オートショップトミザワ』。母体であるオートショップトミザワの創業は1967年にまで遡り、昭和から平成、令和の現在まで着実に業績を伸ばしつつ、2019年10月には『おゆみ野店』の隣に『カワサキプラザ千葉中央』、さらにその3年後の2022年10月には向かい側に『YSP千葉中央』を開業。さらなるビッグブランドに成長を遂げている。
今回はオートショップトミザワグループ各店に伺い、そこで働いているスタッフの生の声を聞くことで、オートショップトミザワというブランドや、従業員が働く職場環境についてインタビューを行った。これからトミザワグループに身を置くことを考えている方々には、どのような会社なのかをあらかじめ知っておいていただきたい。
まずは『カワサキプラザ千葉中央』を取りまとめている冨澤勇介さんの話から紹介していこう。
カワサキプラザ千葉中央のゼネラルマネージャーを務める冨澤勇介さん。従業員に対し個別のノルマを設けず、スタッフ同士が協力して目標の達成を目指すスタイルで店舗を運営されている。
GM 冨澤勇介さん:『カワサキプラザ千葉中央』は、カワサキの全排気量の新車を取り扱うことが出来るカワサキブランドの専門店です。根強い人気のあるZ900RSや、過給機付きフラッグシップスポーツのH2系、今年のモーターサイクルショーでも注目されていたメグロK3など、カワサキプラザでしか扱うことができない車種が多数あり、訪れるお客様はカワサキのバイクを欲してご来店される方がほとんです。
おのずと、働いている我々スタッフには、カワサキのスペシャリストであることが求められます。“スペシャリスト”と聞くと少し気後れする方もいるかもしれませんが、ご安心ください。そもそもカワサキプラザは、カワサキモータースジャパンが整備しているディーラーネットワークです。ですから、カワサキプラザで使用しているシステムや共通した接客方法などの研修が、入社時だけでなく定期的に行われています。
昔のバイクショップではあまり考えられないようなことですが、定期的に研修を実施することでスタッフ自身の意識も高まり、結果的にお客様の満足度も向上するのです。先輩社員たちも継続的に研修に参加していますので、一緒にカワサキのスペシャリストになっていきましょう!
GM 冨澤勇介さん:カワサキプラザでは「コンシェルジュ」という営業スタッフと「テクニシャン」と呼ばれるメカニックスタッフが存在しますが、カワサキプラザ千葉中央では、コンシェルジュでも簡単な整備を、そして逆にテクニシャンでも接客を行うようにしています。お互いの仕事内容を知ることで意思の疎通が円滑になり、お互いの業務理解も進みます。スタッフに個別のノルマを課すことはせず、みんなで協力して全体の目標を達成することを目指しているので、意思疎通と業務理解はとても大切なことです。
また、当店の大きな特徴として、指定工場であるということも挙げられます。検査場と同じように車検を受けることができるため、検査場までの移動などの間接業務を省くことができ、効率的にお客様にお渡しすることが可能です。従業員には当店での経験を通じて、いずれは検査員の資格を取得してほしいという思いもあります。
現在は、テクニシャン職が4名と充実していますが、コンシェルジュ職は私ひとりという状況です。バイクが好きでバイク業界に身を置きたいという方や、カワサキのバイクに興味があるという人がいらっしゃれば、是非一緒に働きましょう!
2023年1月にカワサキプラザ千葉中央へ入社した松本介士さん。
カワサキが好きで、カワサキブランドにプレゼンスを感じられる方がスタッフに向いているとアドバイスをくれた。
続いてお話を聞いたのは、4輪ディーラーからカワサキプラザ千葉中央に転職された、スタッフの松本介士さん。入社から約1年の若手従業員だがカーディーラーでの経験が長く、クルマとバイクは同じように思えて、結構違う点も多いとか。
松本介士さん:私は生まれも育ちも千葉県でしたが、結婚を機に岐阜県に移り住みました。岐阜県は妻が育った地でしたが、妻の両親は千葉県に引っ越していたこともあり、親類のいない遠方の地で生活基盤を構築することに難しさも感じていました。次第に、私が育った地元でもあり、妻の両親も住んでいる千葉県に戻って来ることを考えるようになったのですが、そうなると新しく仕事を探さなくてはなりません。前職は4輪ディーラーに勤めていたこともあり、乗り物関係の求人を探していたところ、カワサキプラザ千葉中央を見つけました。バイクの免許は中型(普通自動二輪)免許しか持っていませんでしたが、10代の頃にカワサキのバイクに触れた親しみもあり、応募したのです。
松本介士さん:4輪とバイクでは車両の仕組みが異なることはもちろん、お客様の層も違うと感じました。私が勤めていた4輪ディーラーでは車は生活必需品としての側面もありましたが、バイクの場合はむしろ嗜好品という印象が強く、お客様はバイクに乗ることで得られる特別なライフスタイルを求めて来店されているように感じます。カワサキプラザ千葉中央ではプレミアムモデルをメインに取り扱っていることもあり、お客様の心にもゆとりがあるように感じられます。
4輪ディーラー時代はフロントサービス職だったのですが、カワサキプラザ千葉中央ではテクニシャンとしてメカニック業務に就かせてもらっています。整備士としては未経験での入社でしたが、各種研修や業務で技術と知識を蓄え、先日、整備士試験を受験しました。結果はまだ発表されていませんが、次なる目標に向けて日々精進しています。
職場の雰囲気的にはスタッフ同士はフレンドリーにコミュニケーションが取れますし、休日数や給与面も十分満足しています。今後はさらに仕事を進めることができるようになるよう頑張るととともに、将来的には自動車検査員になることを目標としています。
続いては、本店とも言える『オートショップトミザワ おゆみ野店』のことを紹介していこう。代表の冨澤幸広さんは、オートショップトミザワ創業者であるお父様から会社を受け継ぎ、長きに渡り成長を支えてきた。高度成長期、バブル期、バイクブーム、コロナ禍など、様々な時代を経験してきた冨澤幸広さんにこれまでの歩み、そしてこれからのトミザワグループについて話を伺った。
オートショップトミザワ二代目代表の冨澤幸広さん。現在もコンスタントに月間50台程を販売している人気店だが、その裏側に冨澤代表の先を見る目が光る。
代表 冨澤幸広さん:1960年代、私の父が街中で原付や自転車を扱う店を開いたのがオートショップトミザワの始まりです。当時はまだバイクが今のように普及していませんでしたが、その後、庶民の日常の足として原付を中心にどんどんバイクが売れるようになっていきました。
私は社会人としてヤマハに就職しバイク業界のことを学んだ後に、父と共に店を運営するようになりました。バイクブームやバブル期が過ぎ去った90年代終盤から2000年代にかけては、メガスポーツやスーパースポーツバイクの人気が高まっていました。大型バイクの免許が教習所で取得できるようになったこともあり、さらに需要が伸びるだろうという予測のもと、逆輸入車の取り扱いでさらに成長を続けていきました。
当時は特殊な車両を扱っていたこともあり、遠方からも多数のお客様が来てくれました。正直、深夜まで残業をしたり休日にも仕事をしたりと、お世辞にもホワイトな働き方ではありませんでした。従業員が疲弊してしまうことやアフターサービスが疎かになってしまうことを懸念して、長くフォローが行えるように地元中心型へとシフトしました。同時に、従業員の勤務改善や待遇改善に着手し始めたのもこの頃でした。その結果、長くお付き合いいただいているお客様が多く、従業員が長く勤めてくれていることもオートショップトミザワの特徴となっています。
代表 冨澤幸広さん:現在はこの『オートショップトミザワ おゆみ野店』と、『カワサキプラザ千葉中央』『YSP千葉中央』という3店舗のグループとなり、国内4メーカーの車両をお客様へとお渡しすることができています。これから先は、50ccスクーターの生産終了により、需要が高まると思います。時代の先を読みそれに対応しつつ地域のライダーに還元する。これがオートショップトミザワであり、これからも地元に根付いたバイクショップとして頑張っていきたいと思っています。
また、この業界は、条件がよくない職場で働いている方も多いとは思います。トミザワグループでは元々「お客様第一」を経営方針に掲げていましたが、5年ほど前から「より一層充実したサービスをお客様に提供したい」と思うようになりました。ひとりのお客様に寄り添って充実したサービスを行うためにも、従業員の待遇を良くしていかなければならない。また、業界を挙げてスタッフが働きやすい店にしていかないと、バイクを取り巻く職場環境は改善できないと思うようになったのです。
現在は給与、休日ともに高待遇を用意しています。全店舗とも週休二日制とし、仕事とプライベートのバランスが取りやすい環境になっていますので、ぜひ当社に入社していただき、存分に力を発揮してください。
オートショップトミザワは、自転車や原付の販売店から始まり、4メーカー取り扱い、逆輸入車メイン、専門店のオープンと、時代に合わせて変化しながら駆け抜けてきた。まさにバイク業界の隆盛とともに成長し続けてきたわけだが、どの時代においても変わらないのは「お客様第一」という経営方針。そしてスタッフを大切にする姿勢は、今後も貫かれるに違いない。
宮崎遼平さん:20歳で整備士免許を取得してから、ずっとバイク業界で働いてきました。前職は中古バイク店で、社長と二人三脚でやっていましたが、元同僚で、オートショップトミザワに転職した内山さんから「いい職場があるから来ないか」と誘われたことが転職のきっかけとなりました。働きをきちんと評価していただけ、給与が前職の2倍近くになったのは嬉しい限りです。休日や有休もきちんと取れていて、とても満足しています。妻も「転職してよかったね」と喜んでくれています。 おゆみ野店のメカニックは2人。元同僚で先輩の内山さんと相談しながら仕事を進められるので助かっています。待遇がよく、雰囲気はとても明るいアットホームな職場なので、ぜひ一緒に働きましょう。
他のバイクショップで整備士として勤務していた宮崎さん。オートショップトミザワに入社した元同僚に声をかけられ、転職を決めた。待遇の良さ、働きやすさ、アットホームな雰囲気も気に入っているという。転職によって、なんと給与は前職から約2倍に!
続いては、オートショップトミザワグループで最も新しい店舗となる『YSP千葉中央』をご紹介する。スタッフも若手が多くフレッシュな職場環境だが、ベテランスタッフも在籍しお客様の応対や整備作業もしっかり。バイク業界に初めて身を置くことを考えているような人には適した環境だ。
YSP千葉中央の店長を務める冨澤太介さん。他のYSP店での下積み経験も持ち、ユーザーのバイクライフをしっかりとサポートする。スタッフ間のコミュニケーションも率先して行っている。
代表 冨澤太介さん:オートショップトミザワグループではホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの国内4メーカーの車両を取り扱っています。これまでの販売実績から、各メーカーとの繋がりが強いというのも大きな特徴です。
待遇面については、未経験者と経験者、さらには資格の有無などで異なってくるものの、グループ全体として平均して良い水準を保てていると思います。賞与も年二回支給される他、今年からはグループ全店舗で水曜日、木曜日が定休日になりました。ライフワークバランスをしっかりと考え、バリバリ働き、きちんと体を休める。お客様にきちんとしたサービスを提供するためにも、従業員が働く環境が大切だと考えています。
希望する店舗については、応募時に相談してみてください。時期によってはご希望に添えない場合もありますが、特に「ヤマハが好き!」という方はYSP千葉中央にご入社ください!
もともとは『おゆみ野店』で勤務した後、某YSP店での下積みを経験した冨澤太介さん。トミザワイズムとヤマハ魂を併せ持った、YSP千葉中央の代表だ。続いては、昨年秋に入社された石川大輔さんに伺った話を紹介していこう。
前職では4輪ディーラーのメカニックスタッフだったという石川大輔さん。2級整備士資格を持っているため即戦力として活躍されている。
石川大輔さん:以前は4輪ディーラーで働いていたのですが、職場環境がいまひとつ自分に合っていなかったことや、子どもが増え、これまでより家事の時間も必要となったこともあり転職を考えるようになりました。
もともと私は趣味としてバイクを楽しんでおり、実はオートショップトミザワに客として出入りをしていました。そんななかオートショップトミザワでスタッフを募集していたことを知り、半年ほど前に『YSP千葉中央』へ入社することとなりました。
4輪ディーラーとはシステム面で異なる点がありますが、そもそもお客様の層が異なる点に面白みを感じています。日常生活の必需品として求められる乗用車に対して、バイクは趣味的要素が強く、お金にも気持ちにも余裕を持ったお客様が来店されることが多いと感じます。そんなお客様に、単にバイクを売るということだけでなくカスタムの提案なども行いながら接客することはとても楽しく、私自身がバイク好きだということもありますが、色々なモデルに触れることができるのはとても嬉しいです。
YSP千葉中央内でのスタッフ同士はもちろん、オートショップトミザワグループ間でのスタッフ交流もあり、お互いの情報交換もできます。仕事を通じて知識や経験が蓄積されていくことが実感できるので、やりがいもあります。
明るく接客好き、さらにヤマハ好きであれば最高の職場だと思いますよ!
『カワサキプラザ千葉中央』に勤務している松本さん同様、4輪ディーラーから転職された石川さん。4輪と2輪の違いを感じながらも、グループ内のコミュニケーションの円滑さや仕事を通じて知識や経験が蓄積されていくことを実感しており、とても充実した表情でインタビューに答えてくれた。
複数店舗の従業員に話を伺ったが、待遇や給与、環境に満足している方が多く、共通のバックボーンを持った求職者たちはすんなり環境に溶け込むことが出来るだろう。
JOBIKE編集部より
ここ数年のバイクブームもようやく落ち着きを見せ、車両の供給も随分スムーズになってきた。バイクショップはここからが正念場と言える状況でもあるが、そんななかでもオートショップトミザワグループには余裕が感じられる。
しっかりと地場に根付き、古くからの地元のライダーに愛される老舗であることや、カワサキプラザ千葉中央やYSP千葉中央など新店舗の出店を続けたことによって、新たな顧客層も増加させることができている。
隣接した3店舗で、国内4メーカーの原付からビッグバイクまでほぼすべての車種が揃うというのも心強いし、しっかりとした実績がメーカーにも認められており、冨澤代表の話からは、時代のニーズに合わせる方向に舵を取ってきたことで、ここまで成長してきたことが良く分かった。
待遇面も良く安心して働くことができ、長く身を置きたいと思わせてくれる。バイク業界で働きたいと考えているのであれば、オートショップトミザワの門を叩くことは良い選択のひとつだろう。
JOBIKE編集部より
有限会社オートショップトミザワ
〒260-0813
千葉市中央区生実町2253-2
電話:043-261-5053
営業時間: 10:00-19:00
定休日 : 水曜日・木曜日
HP : http://www.tomizawa.com/